劇団PROFILE
劇作家・演出家の鄭義信が新国立劇場で上演した『赤道の下のマクベス』の際に俳優 浅野雅博と尾上寛之から自身のユニットで作・演出をして欲しいと依頼を受ける。
それを聞きつけた俳優 櫻井章喜が自分も出して欲しいと懇願。困り果てた鄭は「劇団にしたら?」と適当なことを言ってしまう。その不用意な一言がきっかけで「劇団」を立ち上げることになる。
女性も必要だと話していたところで、櫻井から劇団立ち上げの話を聞いた女優 梅沢昌代が「私も入れて欲しい」と言い、即入団が決まる。
4人は、もっと若い子も入れないとと思い、俳優 大鶴佐助を誘惑し劇団員になってもらい、更に座長にしてしまう。
そんな5人に共通することは演劇が大好きで大好きで仕方がないということ。
「大好きなものを真正面から抱きしめたい」「血が通った温もりのある芝居を届けたい」ということから劇団名を『ヒトハダ』とし、活動をしていくことを決意。
大体のことは飲み屋で決まる。
<座長・大鶴佐助コメント>
人肌とは大体36℃〜37℃を指すらしいがヒトハダの先輩達は手で触ると火傷しそうな人ばかりで集団となると太陽のようだ、若輩者の僕はそのフレアを浴びながら必死に自転公転をする地球みたいな存在になれればと思っていたが、気付けば座長になっていた。ならば鄭さんそして劇団員の皆さんと一緒により熱い太陽となりより多くのお客様をその重力に惹きつけられるよう回転したい。毎公演、燃えては蘇る不死鳥のように劇場で生まれる産声を聞きに来て頂けたら幸いです。
<作・演出 鄭義信コメント>
劇団なんて、もう無縁だと思っていた。ところが、酒場の与太話がとんとんとんと進んで、いつの間にか劇団をつくることになってしまった。自分でも驚いている。たぶん、大いなる熱意にほだされたんだと思う。僕は他人様の熱意に弱い。とても弱い。「ヒトハダ」所属(?)の劇団員たちは、それぞれが老舗劇団やら事務所やらに、すでに所属している。それでも、「自分たちのやりたいことをやりたい!」という熱意がみなぎっている。彼らの熱意はとどまることをしらず、その熱意たるや、地球を三周半ぐらいはしていると思う。
僕は困っている。とても困っている。彼らの熱意に応えられるかどうか……だけど、彼らの熱意を追って、僕ももう少し走ってみようと思う。ぜいぜい息切れしながらも、走ってみようと思う。そこにどんな風景が見えるのか、今はわからない。彼らに追いつけるかどうかわからない。だけど、走ってみようと思う。三周半先で手招きする彼らに向かって、走っていこうと思う。僕の今の全力で、走っていこうと思う。
今はただ熱意の塊でしかすぎない僕たちに、温かい声援を送ってくださることを願っています。